ロマネスク教会を巡る旅・ブランシオン(Brancion)・サン・ピエール教会
ブルゴーニュ地方の小高い丘にある小さな村、ブランシオン(Brancion)。
村の最も奥まった場所、かつ最も高い場所に、ロマネスク様式のサン・ピエール教会が建っています。
栄華を極めた時期もあったそうですが、過疎化が進み、現在村の住民はたった4人だそうです。
丘の上につつましく立っているサン・ピエール教会。
装飾のない入口や、この土地でとれる茶系の粗く素朴な石材を丁寧に積み重ねた壁面から感じられる威厳、存在感、質実剛健さは、シトー会の教会に通じるものがあります。
12世紀に建造されたこの教会を、村の人々は800年以上もの長い間守り続けてきました。
建物全体の屋根、鐘楼の屋根も薄い平石材を積み重ねたロマネスク様式の典型的な仕様で、とても丁寧に仕上げられています。
入口から内陣までの奥行は約30mと内部は決して大きくなく、彫刻などの装飾はありません。
側廊と内陣には14世紀以降に描かれたとされる聖人アブラハム、伝道師達や巡礼者達のフレスコ画が描かれています。
照明を控えた薄暗い内部全体には素朴な暖かみがあり、建物の重量感が優しく包みこんでくれるような、居心地のよい空間です。
敷石は、訪れる村人たちによって何世紀にも渡って踏みしめられ靴底で磨かれた結果、深い光沢を有しています。
敷石に入口からの光が美しく反射しているさまは、長い歴史を持つ教会だけが醸し出すことのできる、幻想的な光景です。
この教会には二度訪れましたが、いつも立ち去りがたい気持ちにさせてくれる、魅力的な教会です。
教会のある丘の上からは、すぐ下の民家10軒ほどの村をはじめ、延々と続く美しいブルゴーニュの平原と緑濃い林、そして遠く数km先の隣の村などの見事な眺めを独り占めできます。
次の村に向かいます。
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